再建築不可で後悔したリアルな声 対策から予防策までを徹底解説

再建築不可で後悔したリアルな声対策から予防策までを徹底解説
2022年11月30日(水)

得をすると思って再建築不可物件を購入した、あるいは相続したのはいいものの、結局活用できずに後悔するケースも少なくありません。たしかに再建築不可物件は安く買えるというメリットはあるのですが、さまざまなリスクを孕んでおり、それが顕在化して大きな問題になることも多々あります。

今回は再建築不可物件を所有して後悔されている方、これから購入・相続を検討されている方のために、事例と対策方法についてご説明します。

再建築不可物件とは

再建築不可物件とはその名のとおり法律的に再度建築することが認められていない物件のことを指します。新築はもちろん増築や改築もできません。

建築基準法には「接道義務」というものが定められています。幅員4m以上の道路に敷地が2m以上接していなければ建築許可が下りず再建築ができないのです。そのため、一度建物を解体してしまえばそのまま更地にしておくしか方法がありません。再建築不可状態を解消する方法もないわけではありませんが、手間も費用もかかります。

このような物件が生じている理由にはおよそ70年前の法改正が関係しています。それ以前は接道義務というものがありませんでしたが、1950年に建築基準法に接道義務が追加されたため、それを満たしていない物件が再建築不可物件となってしまったのです。

実際にあった再建築不可の後悔と対策 

再度建築することが認められず築年数も古い再建築不可物件は、不動産業界においては資産価値が低いとみなされるケースがほとんど。取扱いを拒否する不動産業者も少なくありません。売却することができず、かといって建て替えや増築、改築もできず、そのまま再建築不可物件を所有し続け、持て余している方も多いのが現状です。

ここからは再建築不可物件の所有者の方が後悔した事例とその対策方法について見ていきましょう。特に現在再建築不可物件で困られている方はぜひ参考にしてみてください。

後悔その1不動産屋に勧められるまま更地に

再建築不可物件は往々にして建物の築年数が古いため、所有しているだけで修繕費がかかってしまいます。更地にしてしまえば維持費が不要となるので、解体される方も少なくありません。実際に不動産屋に相談すると「解体したほうがいい」とアドバイスされることもあります。しかし、これには大きな盲点があるのです。

【対策】駐車場・家庭菜園 ※おすすめしない

再建築不可物件を更地にしてしまった場合、先ほどからご説明しているとおり新たに建物を建てることができません。できることといえば駐車場にするか家庭菜園にするかというくらいです。そもそも接道義務を満たしていないため、車が進入しづらい・停めづらい駐車場が出来上がってしまうでしょう。家庭菜園にするにしても、野菜のお世話が必要となり手間がかかります。これら2つはおすすめできません。

【予防策】「更地はダメ!絶対!」

再建築不可物件を更地にするのは絶対に止めておきましょう。更地にすればたしかに建物の修繕やメンテナンスにかかる負担を軽減することは可能です。しかし、解体したら最後、使えない土地を抱えることになってしまいます。さらに忘れてはいけないのは「固定資産税」。住宅は軽減措置が適用となっていますが、更地にした場合は対象外となってしまいます。そのため固定資産税額がアップする可能性が極めて高いです。

後悔その2不動産投資ブームに乗って失敗その1

不動産投資は安く物件を仕入れて高く売るか長く家賃を得るのが鉄則です。再建築不可物件は価格が安いため、投資用として購入される方も少なくありません。しかし、家賃収入よりもメンテナンス費用が上回ってしまう、なかなか売れなくて利益が回収できていないというケースも多いです。その結果、赤字に陥って困られている投資家も少なくありません。

【対策】今すぐ売却する

メンテナンス費用が家賃収入を上回って赤字に陥っている場合はすぐに売ってしまいましょう。投資では早めの損切りも大切です。

なかなか売れない再建築不可物件ですが、まったく売れないということはありません。このページ(インタビューページにリンク)では再建築不可物件の売却事例をご紹介しています。

後悔その3不動産投資ブームに乗って失敗その2

同様に再建築不可物件を投資用に購入したものの、部屋が埋まらず家賃収入が得られないということもよくあります。まだコンスタントに家賃収入があるのであればいいのですが、収入がなく物件の維持費ばかりがかかるとなるとかなり苦しいです。場合によっては破産に至ることもあるため、早急な対策が必要となります。

【対策】リフォームする

空室となる大きな原因は物件に魅力がないからです。特に築年数が古い再建築不可物件は入居希望者が集まりにくい傾向があります。まずは建物に不具合がある場合はしっかりと補修しましょう。その上で壁や床を張り替える、住宅設備を最新のものに入れ替える、外壁塗装などで外観をきれいにするなどのリフォームを行って、魅力的な物件に生まれ変わらせる必要があります。

【予防策】素人は手を出さない

たしかに不動産投資では安く手に入れられる再建築不可物件を使う手法もありますが、それは上級者向きです。物件の見極めや家賃の設定、集客、リフォームなど、あらゆる面で高い知見が必要となるため、手を出すのはおすすめできません。どうしても再建築不可物件を活用した投資をするのであれば、プロレベルにまで詳しくなってからにしましょう。

後悔その4めったにないと思っていた大規模な天災で倒壊

地震や台風、土砂崩れによる倒壊、河川の氾濫による浸水、隣家の延焼や放火による火災などで、再建築不可物件が被災するケースもあり得ます。たとえ天災のような不可抗力であったとしても、再建築不可物件では建て替えは一切認められません。災害によって解体せざるを得なくなったというケースもあります。

【対策】売却を検討する

事前にできることといえば売却して手放すことが一番です。ただし、再建築不可でなおかつ被災するリスクが高い立地である場合、売れない可能性が非常に大きいです。そのため、そもそも再建築不可物件には手を出さないのが得策といえます。どうしても購入する場合はせめて被災するリスクを低くするためにハザードマップを調べる、地盤を調査するなどした上で購入を検討するなどの対策をとりましょう。

【予防策】事前準備

日本は地震や台風などの自然災害が非常に多い国です。普通に家を買う際にも災害が発生したときのことを考慮して土地を選んだり建物の耐震性能を確認したりする必要があります。再建築不可物件ならなおさらです。倒壊したら再建築できないことは理解していただけたかと思いますので、そうならないよう耐震工事や補強工事をするなどの対策を考えておきましょう。

後悔その5住宅ローンが通らず、代替で不動産担保ローン組んだら・・

不動産担保ローンとはその名の通り不動産を担保にしてお金を借りる方法です。再建築不可物件は住宅ローンの審査が通りにくいため、代替として不動産担保ローンで借り入れをして購入をするケースも多いのですが、前述のとおり空室に陥って収入がなくなってしまった、あるいは修繕費がかかって損失が出てしまったりして返済ができなくなってしまうケースもよくあります。

【対策】担保不動産の売却

返済が滞ってしまった場合は、担保不動産を売却して返済に充てるしかありません。しかし、再建築不可物件は安値でしか売れないケースがあり、売却したとしても借金が残ってしまうケースもあります。

【予防策】”ローン”はよく検討するようにしよう

再建築不可物件を購入する際には不動産担保ローンを使うケースも多いのですが、安易におすすめはできません。不動産担保ローンの返済ができなくなってしまう、あるいは再建築不可物件を売却しても借金が残ってしまう。このような事態を避けるためにも、事前に十分検討して返済が確実にできる見込みがある場合にのみ不動産担保ローンを使うようにしましょう。難しい場合は他の資金調達方法を考えるか、返済できるだけの金銭的な余裕ができてから物件を購入しましょう。

後悔その6再建築不可セミナーで購入

不動産投資セミナーで再建築不可物件を使った投資の話を聞いて購入されたというケースも多いです。ただ、これまで解説したようになかなか入居者が現れなかったり売れなかったりして、高いセミナー費用と物件購入費用がかかってしまい、結局儲かったのはセミナー主催者のみというケースが大多数です。

【対策】今すぐ撤退する

今は利益が出なくても、今は損出が出ていても、もう少し粘れば……という考え方は捨てましょう。ここから先黒字に転換させるのは至難の業です。リフォームをする、再建築可能な状態にするなどの手がありますが、それにも費用がかかります。不動産であれ、事業であれ、株式であれ、投資で重要なのは損切りです。先ほどもご説明したとおり、早めに売却をしてこれ以上損失を出すのを防ぐのが最善の方法といえます。

【予防策】他人任せでは儲からない

そもそも世の中に美味しい儲け話はありません。本当に稼げる方法があるのであれば、それを人に教えるのではなく、自分で実行したほうがいいはずです。わざわざセミナーを開いて人に伝えるのは、セミナー主催者自体が儲かっていない可能性があります。厳しい言い方になりますが、他人を頼り切っているうちはお金を稼ぐのは難しいです。

後悔その7「ただで土地が」とよく考えず相続したら再建築不可だった

再建築不可を入手したいきさつとして多いのが「なんとなく親から相続した」というものです。ただで土地が手に入るからと相続したのはいいものの、実際には持て余しているケースが非常に多いのです。住むことも賃貸などで活用することもできず、毎年固定資産税や修繕費を支払い続けていて相続したことを後悔されている方もいらっしゃいます。

【対策】再建築不可専門業者に相談

やはり相続して再建築不可物件を持て余している場合も、早めの売却が得策です。とはいえ、普通の不動産会社ではなかなか売れません。話すら聞いてもらえないこともあります。そこで、再建築不可物件を専門的に扱っている業者に相談してみましょう。買取専門業者であれば再建築不可物件の扱いに慣れているので、好条件で買い取ってもらえる可能性があります。

【予防策】土地・不動産関係は多くの知識が必要

土地や不動産を所有・管理するためにはさまざまな知識が必要です。それがないままなんとなく相続して、後から再建築ができない物件であることがわかるケースも少なくありません。相続が発生した場合、あるいは生前贈与を受ける場合は、「その土地や不動産が有益なものであるかどうか」「再建築不可のように制限があるかどうか」を確認しておきましょう。

後悔その8どうせ売れないと長期間放置してしまっていた

「売れないから」と再建築不可物件を放置するのもよくありがちです。しかし、その間にも建物はどんどん劣化し続けます。やがて雨漏りやシロアリ被害などで大規模な修繕が必要になったり災害で倒壊したりして取り返しがつかないことになってしまうケースも多いです。今、空き家が社会問題化しています。特定空き家等に指定されれば、行政から処分が下されるおそれもあります。

【対策】今すぐ手入れ

まずは今すぐ建物の点検を行い、メンテナンスを実施しましょう。築年数が古かったとしても適切にメンテナンスを行っていれば、修繕費を抑えることができます。前述のとおり、リフォームをすることで、賃貸に出したりご自身の住まいにしたりといった活路が見えてきます。

【予防策】再建築不可専門業者の存在を知ろう

売れない原因としてよくありがちなのが、相談先が適切でないということです。一般的な不動産会社は再建築不可物件の取扱いに慣れていません。餅は餅屋ではありませんが、再建築不可物件は再建築不可専門業者に相談しましょう。プロに相談することで、一般的には売れにくい再建築不可物件の売却に成功する可能性が高くなります。

困ったらまず専門業者に話してみましょう!

再建築不可物件でお困りなら、再建築不可物件の専門業者に相談してみましょう。普通の不動産会社では売れなかった・話すら聞いてもらえなかった物件が、好条件で売却できる可能性があります。

訳あり物件買取センターは創業以来30年以上、再建築不可物件に特化した不動産取引を行ってきました。物件の活用ノウハウが豊富で独自の販売網が充実しているため、再建築不可物件でも確実に買取可能です。ぜひ、一人で悩みを抱えるのではなく、私たちにご相談ください。

監修者

宮野 啓一

株式会社ティー・エム・プランニング 代表取締役

国内 不動産トラブルの訴訟・裁判解決件数:150件
国内 訳あり物件売買取引件数:1150件
海外 不動産トラブルの訴訟・裁判解決件数:30件

※宮野個人の実績件数

宮野啓一

経歴

1964年、東京(六本木)生まれ。叔父・叔母がヨーロッパで多くの受賞歴を持つ一級建築士で、幼少期より不動産や建築が身近なものとして育つ。
日本大学卒業後、カリフォルニア州立大学アーバイン校(UCI)に入学。帰国後は大手ビルオーナー会社に就職し、不動産売買を行う。
平成3年、不動産業者免許を取得し、株式会社ティー・エム・プランニングを設立。同時期より第二東京弁護士会の (故)田宮 甫先生に師事し20年以上に渡り民法・民事執行法を学ぶ。
現在まで30年以上、「事件もの」「訴訟絡み」のいわゆる「訳あり物件」のトラブル解決・売買の実績を積む。
またバブル崩壊後の不良債権処理に伴う不動産トラブルについて、国内・海外大手企業のアドバイザーも兼務し数多くの事案を解決。
日本だけでなくアメリカや中国の訳あり物件のトラブル解決・売買にも実績があり、国内・海外の不動産トラブル解決に精通。米国には不動産投資会社を持ち、ハワイ(ワイキキ・アラモアナエリア)・ロサンゼルス(ハリウッド・ビバリーヒルズ・サンタモニカエリア)を中心に事業を行う。

対象エリア東京都・神奈川県

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